「U2 ザ・ベスト・オブ 1990−2000」 02年 評価4
1990年代、「ZOOROPE」「POP」は賛否両論で、私的にも好きな曲とそうでない曲の差が激しいがベスト版なら問題ない。エモーショナル・ロックとでもいうべき「アクトン・ベイビー」からの選曲は言うに及ばず、2000年の最新作からのファーストシングル「ビューティフル・デイ」の突き抜けるような透明で広がりのあるロックと、特に前半はどの曲もバラエティに富んでいて素晴らしい。しかしベスト盤でも後半はベスト盤に入れるのはどうか?という曲もいくつかあるのが残念だ。しかし、時代を代表する、そして二度と現れることのないバンドの記念品として持っていることだけでも価値がある。
さて、本来のベスト盤に未発表曲やリミックス版を集めたDISC2がセットになっているが、こちらで気付くのは「ヨシュア・ツリー」でロック界の重鎮となったU2のクラブ・ミュージックも楽々こなしてしまうという懐の深さである。